プログラマーの需要が高まるにつれて、注目されているのが「在宅プログラマー」です。在宅ワークの中でもプログラミング関連の仕事は多く、必要なステップを踏めば、未経験からでも案件を獲得し収入につなげていくことは可能です。
「自宅で自分のペースで働きたい」「主婦業や子育ての傍らに仕事をしたい」「プログラマーとして独立したい」という方にぴったりな、在宅プログラマーという仕事。
本当に未経験からでもなれるのかどうか、案件受注のコツや注意点、資格について詳しく解説します。自分らしい働き方を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
未経験でも在宅プログラマーになれる?
プログラマーの仕事は、プログラミング言語を用いてコーディングをし、システムやゲーム、Webサイトなどの作成をすることです。
用意された仕様書にもとづき、ソースコードを作成していきます。インターネットが発展した今、プログラマーはさまざまなシーンで求められています。
- アプリ開発
- 各種サイト開発
- ゲーム開発
- システム開発
活躍できるシーンが増えているからこそ、在宅で働くチャンスも増えているというわけです。働く場所にかかわらず、プログラマーとして仕事をするためには、プログラミングに関する基本的な知識・技術が必須になります。
初心者から在宅プログラマーを目指すのは、言葉ほど簡単ではありません。とはいえ、プログラマーの需要が高まっている今、未経験からでもチャンスはあります。プログラマーという仕事の特徴や立場についてしっかりと学んで、手順を踏んで在宅プログラマーへの道を目指していきましょう。
在宅プログラマーの立場もさまざま
未経験から在宅プログラマーを目指す上で、まず頭に入れておきたいのが「そもそも在宅プログラマーとは何者なのか?」ということです。
在宅プログラマーとは、自宅でプログラミングの仕事をこなしている人のこと。ただしその立場は、大きく2つに別れます。
正社員で会社から認められて在宅ワークをしているパターン
1つ目は、企業に所属する正社員であり、会社から認められて在宅ワークをしているパターンです。プログラマーが活躍するIT企業には、自由度の高い企業も多く見られます。
最近では在宅での仕事を認める企業も少なくありません。こちらの道を目指す場合、「在宅ワークを認めてくれる会社を見つけ、プログラマーとしての就職を目指す」ことになります。
フリーランスのプログラマーとして、仕事を請け負っているパターン
2つ目は、フリーランスのプログラマーとして、仕事を請け負っているパターンです。クラウドソーシングで、個人のプログラマーを探す企業はたくさんあります。
「自身の条件に合う案件を受注して、仕事をこなしていく」という流れが一般的です。フリーランスのプログラマーとして活躍する場合、一部を除いて、仕事をする場所は自由に決定できます。もちろん、自宅で好きな時間に働くことも可能です。
未経験から在宅プログラマーになるには?3つのステップ
先ほどもお伝えしたとおり、未経験から在宅プログラマーを目指す道は、決して簡単なものではありません。ひとつひとつのステップを丁寧にこなし、在宅プログラマーへの道を歩んでいきましょう。3つのステップを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
【ステップ1】プログラミングに関して基本的知識を身に付ける
プログラマーになるには、プログラミングに関する知識と技術は欠かせません。まずは必要な知識の習得を目指してください。
プログラマー関連の案件では、「未経験可」という文言を見かける機会も多いでしょう。ちなみにこれは、「プログラミングについて全く知識がなくても良い」という意味ではありません。
「プログラミングに関して一定の知識・技術は身に付けているものの、実践で使ったことがない」という意味です。まずはこの、スタートラインに立てるように準備しましょう。
プログラミングに関して学ぶ方法は、大きくわけて以下のとおりです。
- プログラミングスクールに通学する
- オンラインプログラミングスクールを利用する
- 本や無料動画をもとに、独学で学ぶ
どの方法にもメリット・デメリットがありますから、自身の状況に合わせて選択すると良いでしょう。
ちなみに、プログラミング言語にもさまざまな種類があり、どれを学ぶのかによって今後の受注案件の幅が変わってきます。
おすすめは、
- Ruby
- Python
- Swift
- Java
- PHP
などです。JavaやPHPは需要も高く、またプログラミング初心者からでも学びやすい言語として知られています。早期習得し、案件受注につなげられる可能性も高いですから、ぜひチェックしてみてください。
【ステップ2】未経験可の企業にプログラマーとして就職する
プログラマーの技量は、実践の中で磨かれていくもの。未経験のプログラマーに仕事を依頼してくれる企業は、決して多くはありません。だからこそ、まずは「プログラマーとして企業に就職する道」を選択するのがおすすめです。
プログラマーの需要が高まっている今だからこそ、「未経験可」という条件で求人を出す企業もあります。最終的には在宅プログラマーを目指す場合でも、まずは一度、企業に所属して経験を積みましょう。
会社に所属してプログラマーとして働く場合、チームで仕事をすることが可能です。ミスやトラブルが発生した場合でも、職場の人と協力して解決できます。
すると自身のスキルをどんどん高めていけますし、「実務経験あり」という肩書きが手に入るでしょう。
【ステップ3】スキルアップしてより好条件の働き方を模索する
プログラマーとしてのスキルや対応力が向上すれば、より自由な働き方を選択できるようになります。在宅プログラマーを目指す道は、大きく3パターンに分けられます。
- 現在働いている職場で、在宅ワークする
- 在宅ワークを認めてくれる企業に転職し、在宅で働く
- 現在の職場を退職し、フリーランスとして独立する道を探る
もっともシンプルなのは、ステップ2で就職した会社で、そのまま在宅ワークへと移行する方法です。すでに在宅ワークを導入している企業であれば、それほど難しくないでしょう。あっさりと希望が通る可能性も高いです。
もし、現在の会社で在宅ワークが認められないのであれば、新たな職場を探してみてはいかがでしょうか。狙い目は、スタートアップ企業です。自由な社風の会社も多いので、在宅ワークに対応できる可能性も高いと考えられます。
さらに「会社に所属するのではなく、より自由に自分らしく好きな仕事をしたい」という方は、フリーランスへの道を探ってみると良いでしょう。
会社から独立し、個人で仕事を受注します。こちらの場合でも、「プログラマーとしての実務経験○年あり」という肩書きが、強力なアピール要素になるはずです。
未経験者は独学ではなくスクールに通うのが近道
未経験から在宅プログラマーを目指す上で、もっとも大きな壁になるのが「プログラミング知識・技術の習得」です。
プログラミングの人気が高まっている今、独学で学ぶための本や学習動画も豊富にそろっています。また、なんといっても「低コストで勉強できる」という点が独学の魅力。
しかし、未経験者の場合は、プログラミングスクールを活用するのがおすすめです。なぜなら、未経験者が一からプログラミングを学ぶのは、決して簡単ではないからです。
自力で学習しようとしても、「何がわからないのかさえわからない」という事態に陥りがちです。スクールに通えば、専門の講師からあらゆる知識と技術を学べます。独学で学ぶよりもはるかに効率良く、しっかり学んでいけるでしょう。
とはいえプログラミングとは、「スクールに通いさえすれば、誰でも簡単に身に付けられる」というものではありません。スクールに通う場合でも、事前に最低限の知識を身に付けておくことが望ましいでしょう。
またもちろん、スクールに通っている最中も、自力での学習が求められます。あくまでも「自分でがんばる」という姿勢を崩さず、「プログラミングスクールを賢く利用する」というスタンスでいるのがおすすめですよ。
経験が浅くても受注できるのか
在宅プログラマーを目指す方がもっとも不安を抱きがちなのが「経験が浅くても本当に案件を受注できるのか?」という問題です。
フリーランスになれば、自分自身で仕事を獲得する積極性が求められます。営業力に優れている人であれば、たとえ経験が浅くても、希望の案件を勝ち取れるかもしれません。営業力にそこまでの自信が持てない方におすすめなのが、以下の2つの方法です。
- クラウドソーシングを利用する
- フリーランスエージェントを活用する
クラウドソーシングには、さまざまな企業が幅広いジャンルの案件を登録しています。中には、「未経験可」のプログラマー案件も多く見られますから、積極的に狙ってみると良いでしょう。
フリーランスエージェントとは、フリーランスとして仕事を請け負うプログラマーやエンジニアの交渉役を担ってくれる存在です。エージェントに登録しておけば、自身の実力に合わせた仕事を紹介してもらえます。
エージェントにとって、経験が浅いプログラマーは決して珍しい存在ではありません。事前にしっかりと打ち合わせしておけば、自身のレベルに合った案件を受注できる可能性も高まるはずです。
在宅プログラマービギナーにおすすめの案件3選
在宅プログラマーとして独り立ちするためには、焦らず一歩一歩実績を積んでいく必要があります。ビギナーにもおすすめの案件の例を3つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
サイト修正等の簡単なコーディング案件
こちらは、既存のサイトに簡単な修正を行う案件です。事前に渡された指示書や設計書に合わせて、必要な部分に手を加えたり更新作業を行ったりします。
仕事量や報酬は、案件によって異なるもの。単発の仕事も多く見られます。報酬はそれほど高くはありませんが、プログラミングに関する基本知識が身についていれば対応可能。ビギナーにとっては挑戦しやすく、今後につなげていきやすい案件と言えるでしょう。
Webプログラミング案件
簡単なWebプログラミング案件も、ビギナーにはおすすめです。報酬金額がそれほど高くないものであれば、初心者でも挑戦しやすいでしょう。またライバルが少なければ、その分受注できる可能性も高まるはずです。
少しずつ経験を積んで、単価アップを目指してみてください。
システム開発案件
システム開発案件の中にも、ビギナーでも取り組みやすい案件は多々あります。たとえば簡単なモックアップや小規模サイトの訂正などは、初心者でも受注しやすいでしょう。システム開発案件は依頼内容の幅が広いため、自分のレベルに合った案件を根気強く探してみてください。
在宅プログラマーはトラブルに対する対応力が必要
在宅プログラマーには、プログラミング以外にも、さまざまな能力が求められます。突発的なトラブルへの対応力も、その一つです。
会社で仕事をするプログラマーの場合、同僚たちと協力して仕事を進めていくのが基本。一方で、在宅プログラマーの場合、一人で仕事をこなしていくことになります。何らかのトラブルが発生した際にも、自分一人で対処しなければいけません。
トラブルへの対応力は、プログラマーとしての経験値に左右されるもの。ビギナーのうちは、右往左往することも多いはずです。少しずつ実績を積んで、トラブルに対する対応力も高めていきましょう。
在宅プログラマーに資格は必要?
在宅プログラマーの仕事は、「資格がなければできない」というわけではありません。たとえ無資格・未経験のプログラマーでも、仕事を依頼してくれる人がいれば、ビジネスとして成り立つでしょう。
ただ、友人や知人から紹介される場合を除き、多くの在宅プログラマーは、全く知らない企業や個人から仕事を請けるケースが一般的です。
顧客側は「何らかの資格を有しているプログラマーの方が、安心して依頼できる」と判断するでしょう。「絶対に資格が必要」というわけではありませんが、「資格があった方が案件獲得に有利」という側面もあります。
未経験から在宅プログラマーを目指している場合、簡単な案件を受注しながら、資格取得を目指してみるのもおすすめです。実務経験と資格、両方から自分を成長させることで、企業に対するアピール力を高められるでしょう。
在宅プログラマーにおすすめの資格
では、在宅プログラマーには、具体的にどのような資格がおすすめなのでしょうか?どの資格を取得しようか悩んだときには、ぜひ以下の資格を参考にしてみてください。
基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
基本情報技術者試験は、国家資格の一つです。プログラミングを始めとする、情報システム全般に関する基本的な知識を身に付けていることを証明できます。
また応用情報技術者試験は、基本よりもさらに難易度の高い試験です。プログラマーとして、必要な知識・技術を身に付けていることを幅広い企業にアピールできるでしょう。
Java?プログラミング能力認定試験
プログラミング言語の中でも、多くの企業に注目されているJava。そんなJavaについて、基本知識やアプリケーション作成方法を身に付けていることを証明できる資格試験です。
「Javaが使える」というのは、在宅プログラマーとして案件を受注する際に、強い武器になってくれるはずです。
C言語プログラミング能力検定試験
こちらは、C言語のプログラミング能力を認定する資格です。コーディングやコンパイル、デバッグなど、システム開発に必要な各種技能が身についていることを証明できます。
C言語も、企業システムやゲームなど、幅広いジャンルで使われている言語です。すでにプログラミング業務を受注していて仕事の幅を広げたい方にも、おすすめの資格試験です。
未経験の在宅プログラマー向けの求人案件ってある?
未経験の在宅プログラマー向けの求人情報は、ネット上の求人サイトで探してみるのがおすすめです。在宅プログラマー求人に特化したサイトを活用すれば、未経験からでも理想の職場を見つけやすくなるでしょう。
具体的なサイトとしては、
- レバテックフリーランス
- クラウドテック
- Remogu
などがあります。気になるところに登録し、自分に合った求人情報を探してみてください。
主婦でも在宅プログラマーになれますか?
近年増加傾向にあるのが、「主婦から在宅プログラマーを目指す」というスタイルです。在宅プログラマーなら、自分のすきま時間を活用して報酬を得ることが可能。
- 子どもが幼稚園に通っている間だけ仕事をしたい
- 事情があって、外に働きに出るのは難しい
- 夫が転勤族のため、全国どこでもできる仕事がしたい
このような要望にも応えやすいのが、在宅プログラマーという仕事の魅力です。
結論からお伝えすると、主婦でも在宅プログラマーになることは可能です。まずはプログラミングスクールに通って、基本的な知識を身に付けましょう。その後、少しずつ実践を積んでいく中で、スキルアップを目指していきます。
スキルが上がれば、その分だけ難しい仕事にチャレンジできます。一般的に「主婦業のかたわら仕事をする」となると、スキルアップやキャリアアップ、やりがいなどを求めるのは難しいものです。在宅プログラマーという道を選べば、仕事を通じて成長していく自分を感じられるでしょう。
主婦から在宅プログラマーを目指す場合に重要なのは、「学習を続けられる環境を選ぶ」という点です。最初のプログラミングスクール選びの段階で、無理なく学べ、独り立ちまでしっかりとサポートしてくれるスクールを選択してください。
まとめ
「未経験からでも在宅プログラマーを目指す!」というのは、決して夢物語ではありません。必要なステップをひとつひとつ確実にこなしていけば、理想の働き方も実現できるでしょう。
まずは、プログラミングスクールにて、基本的な知識・技術を身に付けるところからスタートしてみてください。在宅プログラマーとして稼げるようになれば、
- 副業として
- 主婦業の合間にできる内職として
- 将来的なスキルアップのための学習手段として
など、さまざまな目的に対応できるでしょう。自分の理想の働き方を目指し、ぜひ在宅プログラマーへの道へと踏み出してみてくださいね。